【踏み切り時の腕の使い方には3種類ある!】
ジャンプすることに意識を取られ過ぎると腕の使い方がおろそかになってしまいがちですが、足の力だけで跳んでも良い記録は残せません。
走り高跳び・走り幅跳び・三段跳びなど、陸上の跳躍系競技では大きく3種類の腕の使い方があります。
それぞれ
- シングルアーム
- ダブルアーム
- ランニングアーム
と呼ばれるものです。
スポーツ科学の研究者によっても意見が分かれるため、3種類の腕の使い方を厳密に分けることは難しいのですが…今回は、一般的に知られている分け方をご紹介したいと思います。
あくまで「こういう腕の使い方があるよ」という説明なので、選手によっては違和感を感じることもあるかもしれませんが、今回は初心者向けの解説ということでご容赦ください。
また、結論から言っておくと3種類の腕の使い方に「これが一番いい!」と断言できるものはありません。
ダブルアームが最も効率良く跳べると考えている方が多いのも事実ですが、どうしても向き不向きが出てしまうものなので、無理やりダブルアームを修得するよりはシングルアームを使ったほうがいいケースも多いです。
元も子もないことを言ってしまいますが、結局は「自分が一番跳びやすいと感じた方法」を選択し、それを磨き上げるのが一番効率的ではあるのです。
【走り高跳びの腕の使い方@シングルアーム】
まずは「シングルアーム」からご紹介していきましょう。
シングルアームとは、踏切の瞬間に踏切足とは反対側の手を伸ばし、跳躍方向へリードする方法です。
片方の腕だけをリードに使うので「シングル」と呼ぶのだと覚えておくと忘れません。
また、伸ばしているほうとは逆の腕をブロックに使います。
ブロックについての詳しい説明は省略しますが、ざっくり言うとバーに触れないよう体を突っ張らせる動作のことですね。
シングルアームの利点は、踏切のタイミングを合わせやすいこと、そして初心者でも馴染みやすいことです。
ダブルアームに比べると足への負担がかかりにくいというメリットもあるので、怪我のリスクも多少は逓減できるでしょう。
【走り高跳びの腕の使い方Aダブルアーム】
次に「ダブルアーム」について解説していきたいと思います。
ダブルアームとは、踏切の瞬間に両腕を振り上げてブロックする方法です。
ブロックに片腕しか使わないシングルアームに比べ、両腕の勢いを活かせる分記録も伸ばしやすいとされています。
ダブルアームで跳ぶと、地面からの反発力が得られやすいというのが大きなメリットです。
感覚が掴みにくい方はその場でジャンプしてみてください。
片腕だけ上に伸ばしてジャンプするより、両腕を思いっきり振り上げてジャンプしたほうが高く跳べる気がしませんか?
あくまで例えなので厳密にはダブルアームと異なりますが、仕組みはこれと似たようなものだと思ってOKです。
ただ、ダブルアームで跳ぶと足に負担がかかりやすいというデメリットもあります。
ダブルアームで跳ぶなら、地面からの反発力に耐えられるだけの筋力をつけてから臨んだほうがよいでしょう。
【走り高跳びの腕の使い方Bランニングアーム】
最後に「ランニングアーム」について解説です。
ちょっと定義の難しいところなのですが、ランニングアームは通常のランニングと同じように腕を前後に振るやり方です。
誤解を恐れずに言うなら踏切時に「積極的に腕を使わない」方法がランニングアームにあたります。
しかし決して腕の勢いを活かさないということではありません。
ランニングアームはシングルアームやダブルアームとの混合で使われることが多く、いわばハイブリッド型の腕の使い方だと考えることができるのです。
シングルアームならではのスピードに加え、ダブルアームならではのパワーも活かすことができるのがランニングアームなのです。
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