【着地の重要性を考えてみよう】
- 「助走」
- 「踏切」
- 「着地」
がよく挙げられます。
今回はそのうち「着地」の重要性について考えていきたいと思います。
着地が記録に大きな影響を与える
良い記録を出す選手なら当然知っていることですが、着地の出来で走り幅跳びの記録は数十センチも変わります。
もしもアナタが助走や踏切ばかりを気にかけ、着地の練習を疎かにしているならば、今すぐ考えを改めることをオススメします。
大会などでときどき見る、着地の瞬間に尻もちをついてしまう選手が分かりやすい例ですね。
ご存知の通り、走り幅跳びの記録は「砂場に残った体の跡で最も踏切線に近い部分」で計測されます。
つまり、仮に足先が7メートルに達していたとしても、着地の瞬間に尻もちをついていれば、6メートル50くらいで計測されてしまうかもしれません。
着地の瞬間に尻もちをつけば記録はマイナス50センチ、ヒジをつけばマイナス70センチ、滑って背中から倒れ込めば、マイナス1メートルなんてケースもあり得ます。
両足で跳躍した以上、着地は両足のみで行うのがベストであり、それ以外の部分が地面につけば、それだけ記録を縮めてしまうということです。
着地では「どれだけ遠くに足を置けるか」ということが論点になりがちですが、それは
- 「足だけでしっかり着地できる」
ということが大前提になっているわけですね。
走り幅跳びでは着地のミスが大きな損害を生んでしまいますので、着地で倒れ込んでしまった経験のある方、はしっかり基礎を固めておくことが大切だといえるでしょう。
【理想の着地姿勢は「前に滑る」こと】
走り幅跳びの着地寸前には、どの選手も「少しでも遠くに足を置く」ことを意識しています。
そのため、着地する寸前の体勢は、後ろ向きにややナナメに傾いているのが普通です。
体が後ろ向きにナナメのまま、足だけを地面に接触させたらどうなるでしょうか。
ナナメになった身体の先端だけに急ブレーキがかかるのですから、そのままだと身体が倒れてしまいますよね。
このようにバランスを崩したまま着地することが、着地で尻もちや肘をついてしまう原因になっているわけです。
これを防ぐためには、
- 着地の寸前に体勢を整える工夫が必要
になります。
前に倒れるくらいの気持ち
足が地面につく瞬間に上半身を引き寄せ、着地地点にしゃがみ込むような体勢を取ることで、衝撃を分散させることができます。
後ろに倒れるくらいなら、前に倒れるくらいの気持ちで、前に滑る力を利用しましょう。
- 着地の瞬間に重心を前に倒し、前方に滑って衝撃を吸収すること
これが走り幅跳びの理想の着地形態です。
ただ、重心を前方に移動するタイミングが早すぎると勢いが死んでしまうので、着地のリズムを間違えないようにしましょう。
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