リズム感を身につければハードル走の記録はグンと伸びる

ハードル走にリズム感はなぜ必要か

リズム感を身につければハードル走の記録はグンと伸びる

ハードル走で良い記録を出すためには「リズム感」が必要不可欠です。

 

走力や跳躍力ばかりを重要視していては、いつまでたっても上達できないでしょう。

 

速く走ることが記録に繋がるのは当たり前ですが、短距離走のような感覚でスピードを出すと、ハードルを上手く超えることができません。

 

ハードルを超えるためにはジャンプする必要がありますが、あまり高く跳び過ぎると大きなタイムロスになりかねません。

 

このように、走力や跳躍力は必要なものであっても、ハードル走において最重要な要素ではないのです。

 

ハードル走で記録を出している選手は、例外なくリズムよく走り、リズムよく跳んでいます。

 

上級者がハードル走をしている姿を見れば、一目瞭然なのですが、彼らは

  • ハードルとハードルの間を全く同じ歩幅・全く同じ歩数で移動

します。

 

全力で駆け抜けるというよりは、ポンポンポンと一定のリズムを刻むように、トラックを移動するのです。

 

最小限の動きでハードルを飛び越えることが記録に繋がるハードル走において、リズム感の無い走りは「無駄の多い走り」そのものだといえます。

 

仮にリズム感を全く意識していないとしても、無駄のない走りを心がけていれば、自然とリズムよい走りになってくるはずなのです。

 

リズム感のなさは「伸びしろ」と考えよう

もしもアナタが「走りにリズム感がない」と注意された経験を持つなら、ハードル走におけるリズム感というのが、一体なんなのか理解するところから始めましょう。

 

ときどき勘違いしている方がいますが、リズム感は才能だけに左右されるものではなく、ちゃんと後天的に学ぶことができる技術です。

 

リズム感がないというのは、まだ学ぶべき技術が残っているということ、つまり「伸びしろ」だと考えることもできます。

 

しっかりとリズムのよい走りができるようになれば、きっとアナタの記録はグンと伸びることになるでしょう。

 

ハードル走におけるリズム感というのは、歌を歌うときや楽器を弾くときに言うリズム感よりも、至極単純なものです。

 

なにも細かいテンポを刻めといっているわけではなく、ポン・ポン・ポンと一定のスピードで走るだけでOKです。

 

「走りにリズム感が無い」と注意される方の走りを見てみると、

  • ハードルの前で躊躇したり
  • 右足と左足の出るスピードが違ったり

して、変なタイミングで減速していることがわかります。

 

一方、常にリズムよく走っている上級者からは、要所要所でスピードを落とすことなく走り抜いていることが見て取れます。

 

つまり、リズムよく走るということは「減速せずに走る技術」でもあるのです。

 

リズムよく走れるようになれば、ハードルを倒しにくくなるということだけでなく、タイムを一気に縮めることにも繋がります。

 

走力や跳躍力といった要素とは違い、走りのリズム感はコツをつかめば、ほんの数日でマスターすることも可能なので、かなり即効性の高い伸びしろだといえるでしょう。

 

 

 

上級者と一緒に走ってリズム感を学ぼう

ハードル走選手が、リズム感を学ぶための方法のひとつですが、「上級者と一緒に走る」というものがあります。

 

指導者でも先輩でも良いので、とにかく自分よりも

  • ハードル走が上手い人に走ってもらって、その横でリズム感を真似

してみましょう。

 

これはハードルを跳び超える練習ではなく、あくまで上手い人のリズム感を真似するための練習です。

 

したがってこの練習を行うときは、ハードルの無い状態で行っても構いません。

 

上手い人がハードルを跳び越えている横で、走り方とリズムだけを真似しながら走るのです。

 

特に注意して真似すべきなのは「歩幅」です。

 

上級者は、基本的にハードルとハードルの間を3歩で移動します。

 

2歩ではハードルを綺麗に跳び越えるための助走が足りませんし、4歩だとタイムロスになってしまうからです。

 

リズム感の無い人は、3歩で踏み切るというコツを知っていてもなかなか実践できません。

 

しかし上級者の横で走ってその歩幅を真似していると、自然と上級者と同じリズム感を持った跳躍ができるようになるのです。

 

徐々にリズムよく走れるようになってきたら、コツをキープしたまま、ハードルを用意して跳んでみましょう。

 


ハードル走で記録を伸ばす方法

ハードル走で記録を伸ばしていくためには、
  • 基本的な知識
  • コツ
  • 練習方法
などを知っておく必要があります。
それらを知っていることで、指導された内容を深く理解でき、記録を伸ばすことにつながるでしょう。
そのような基本的な知識やコツ、練習方法を無料メールマガジンで配信しております。
ぜひご登録ください。

ハードル走上達のコツ無料メールマガジン


ハードル走での記録を伸ばしていくには
  • 一流の選手がどのような練習やトレーニングをしているのか?
  • 一流の指導者がどこをポイントとして指導しているのか?
を知ることが、一番の近道です。
それらを知ることができる、おすすめのDVDがこちらです。
ぜひご覧ください。

ハードル走の記録を伸ばすおすすめのDVDはこちら

関連ページ

400Mハードル記録を伸ばす逆脚の習得する練習方法とは?
110mハードルに比べ、ハードルの技術より走力が重要と思われている400mハードルですが、走力だけではなくレースパターンがタイムに大きく影響を与えることが分かっています。中盤にいかにスピードを落とさないかが、レース全体の記録向上につながると言えます。レース中盤の失速を抑えるための逆脚技術を習得するための練習方法を紹介いたします。
ハードルを倒しがちな方の抜き足の具体的練習方法とは?
ハードル走を初めて1年ほどが経てば、多くの選手はハードルに対する恐怖感も抜けて記録を伸ばせるようになってくるでしょう。恐怖感なく走れるようになってきた段階が、ハードル走における「中級者」の証だと考える方も少なくありません。しかし中級者になると、「ハードルを倒す」というミスをしてしまう方が増えてきます。最小限の動きで記録を伸ばそうとするあまり、跳躍が足りずにハードルに足をひっかけてしまうからです。中級者は、「ハードルを倒さずに走り抜ける」という次のステップに進むべきです。
小学生のハードル走の恐怖心をなくして跳べるようになる練習法とは?
100m走やリレー競技などに比べれば、小学生のハードル走の競技人口は少ない傾向にあります。やはり「走る」という動作に加えて「跳ぶ」という動作が入るハードル走には恐怖感を覚えてしまう子が多いからです。小学生の子供たちにハードル走を指導するのならば、この「恐怖感」を取り除いてあげる必要があるといえるでしょう。そこで今回は、前途有望な小学生選手を指導する立場の方に知ってもらいたい「小学生でもハードル走に馴染めるようになる指導法」をご紹介したいと思います。
ハードル間のスピード向上がハードル走の記録短縮となる理由とは?
ある水準までハードルの経験を積んだ場合、ハードリング技術の向上だけでは記録を短縮することができません。記録を短縮するためにはハードル間のスピードを上げるしかないといえ、いかにハードル間を速く走るかが記録短縮のカギになることが分かります。もちろん、ハードルを始めたばかりの方は、ハードリング練習をすることが記録を短縮する近道になるといえるでしょう。しかし、ある程度経験を積まれた方は、ハードリング練習以外の練習をすることが記録の短縮につながるといえます。そこで、今回はハードル間を速く走れるように練習で気を付ける3つの点について紹介します。
110mハードル走のアプローチ7ステップの有効性の理由とは?
110mハードル走における面白い実験結果があったのでご紹介したいと思います。アプローチの歩数は「7ステップ」と「8ステップ」のどちらが有利なのかという最新のスポーツ論文に基づくものです。経験者ならご存知だと思いますが、これまで日本の陸上界では8ステップが主流でした。110mハードル走(女子は100m)の場合、アプローチは男子13.72m、女子13.00mなので、この距離を8ステップで走り切ってしまうわけです。13m以上の距離をたった8ステップで走ることは、初心者にとっての大きな関門のひとつとなります。
ハードル走のリード脚と抜き足の利き足がタイムに影響する理由とは?
今回は、利き足についての知識をご紹介しておきたいと思います。知ったところで簡単に矯正できるものでもありませんし、ハードル走においては優先度が低い要素ではありますが、利き足による優劣は「確かに存在する」からです。ハードル走を続けるならば、あくまで知識のひとつとして自分の利き足くらいは知っておいたほうがいいでしょう。
ハードル走で速く走る為に必要な事とは?ハードリング技術について
ハードル走を速く走る為には、純粋にスプリント(短距離)の速さとハードリング技術が必要となります。 スプリントについては日頃の練習の成果がそのまま結果に結びつくものでありますので、ここではハードリング技術について書いていきたいと思います。ハードルへの恐怖心を無くすには?ハードリング時の脚の動き、インターバル間の走り方!ハードルを倒す原因とは!について解説していきます。
ハードル走の熟練度で変わる目線の位置
鹿屋体育大学が公開したハードル走に関する論文にて「熟練者の視線行動を初級者に学習させることで、初級者特有の歩幅長の変動を減少させる可能性がある」という一文がありました。ハードル走において「初心者と上級者では目線の位置が違う」とは昔から言われてきたことですが、目線の位置を変えることで上達に繋がるという発想はなかなか面白いと思います。目線の高さを変えることでどれほどの効果が出るのかは未だ研究中とのことですが、先の論文によれば「初心者と上級者の目線は明確に違うことが判明した」と結論づけています。効果の有無はさておくとしても、初心者と上級者に目線の違いがあるという事実は、何らかの合理性を持っているとみて間違いないのではないでしょうか。
ハードル走の記録は1台目で決まる
ハードル走で良い記録を出すためには、スタートラインから1台目のハードルまでの区間が最も大切なプロセスになります。「ハードル走の記録は1台目で決まる」という指導を受けた経験がある方も多いのではないでしょうか。どうして1台目のハードルが重要なのかというと、それはこの区間がハードル走で唯一の「加速区間」になるからです。つまり1台目までの8歩でしっかり加速しておかなければ、残りの区間ではそれ以上加速することが難しくなってしまうというわけです。